最新OOH動向と戦略|LIVE BOARDが実現するデータドリブンDOOH

OOHの現状とトレンド
OOH(アウト・オブ・ホーム)広告とは、その名の通り、家庭の外で目にする広告全般を指します。駅や電車の中にある交通広告や屋外にある看板・サイネージが代表的で、日常の移動や街の中で自然と接触できる点が特徴です。
世界的に見るとOOH広告市場は堅調に成長しており、WOO(World Out of Home Organization)の調査によると、2024年の市場規模は約450億ドル(約6兆7500億円)。そのうち日本市場は約29億ドル(約4350億円)で、中国、米国に次ぐ世界第 3 位です。
ただし、日本には2つの課題があると言われています。
市場回復の遅れ:COVID-19で減少した出稿が、海外に比べて戻りが遅い
デジタル化の後れ:海外で進むDOOH(デジタルOOH)への移行に追いついていない
これらの課題に対応するため、2025年9月18日にリリースがあった通り、「一般社団法人 日本OOHメジャメント協会」が設立されました。
リリース:13社が連携し「一般社団法人 日本OOHメジャメント協会」設立 ~OOH広告の価値を可視化する業界共通指標の提供を目指して~
OOHの種類
単にOOHといっても媒体は多岐にわたり、街の様々な場所で生活者と接点を持つことができます。
・交通広告:駅構内ポスター、車内吊り広告、ドア横ポスターなど、日常の移動中に自然に目に入る
・駅サイネージ:改札付近、コンコース、ホーム上など、鉄道利用者の動線上に設置されたデジタル広告
・車内サイネージ:電車の車内モニターで放映される広告。長時間の乗車中に繰り返し接触できる
・屋外サイネージ:渋谷スクランブル交差点など、繁華街や歩行者の多い通りに設置され、街全体を舞台にブランド体験を演出
・タクシーサイネージ:車内モニターで放映される広告。ビジネス層など特定ターゲットへの訴求に有効
・店内サイネージ:店舗の入口やレジ付近に設置され、購買直前のタイミングで来店客にアプローチ
・バス停広告:通勤・通学などで立ち止まる場所に設置され、視認性が高い
・屋外ポスター・ボード:建物の壁面や道路沿いに掲出される静止画広告。地域の景観とともに印象を残す
こうした多様な媒体を組み合わせることで、ターゲットや目的に合わせた立体的なリーチが可能になります。
具体的にどのような効果がでるのか?などの詳細については、ホワイトペーパーをご参照ください。
【WhitePaper】LIVE BOARD Report:LIVE BOARD×交通広告×大型OOHとの重複効果を分析 ~サービス・商品認知、興味、購入・利用意向~
OOHがよく利用されるシーン
OOHは特に「人の流れ」と「タイミング」を捉えた施策に強みを発揮します。
・ 新商品・新サービスの発売時
・季節イベント(クリスマス、ハロウィンなど)
・ブランドのリニューアルや継続的な認知施策
・特定のターゲット層が集まる時期や場所
OOHは「認知拡大」「話題化」「ターゲットへのピンポイント訴求」を同時に実現できるのが特徴です。特に季節感やイベント性のある広告は、SNSでシェアされやすく二次的な広がりも期待できます。
OOHのプランニング方法
従来、エリア特性や経験則をもとに出稿先を選ぶことが一般的で、ある程度セオリー化された媒体選定が主流です。
例
クリスマスシーズン:銀座・表参道
ハロウィン:渋谷
若年層ターゲット:原宿
ビジネスパーソン:新橋
など
LIVE BOARDならではのDOOHプランニング
LIVE BOARDの全国6万ビジョン以上にのぼるDOOHネットワークを活用すると、従来の経験やセオリーに頼った枠選定ではなく、データを基盤とした精緻なプランニングが可能になります。LIVE BOARDでは、位置情報データやモバイルデータなどを組み合わせることで、特定のターゲット層がどの時間帯・どれくらいの割合でOOHに接触しているかを可視化し、データ的な裏付けに基づいたメディアプランを構築することができます。
例えば、「ゲーム関心層」であれば、従来は「秋葉原」が定番の出稿エリアとして想起されがちです。しかし、実際のデータを分析すると、秋葉原以外にもゲーム関心層が多く集まるエリアが全国各地に存在しており、より効率的かつ戦略的にリーチできるロケーション・ビジョンを特定することができます。
このように、データドリブンなアプローチを活用することで、これまで見落とされていたエリアの発見や、キャンペーン目的に応じた柔軟なプランニングが可能になります。また、数値に基づく根拠が明確なため、透明性が高く説明しやすい媒体選定が実現できます。さらに、データに裏打ちされたサイネージへの配信により、通常の想定を超えた幅広いターゲット接触が可能となり、DOOHならではの新しいコミュニケーション価値を創出することができます。
まとめ
OOH市場は今、デジタル化とデータ活用を背景に大きな進化の局面を迎えており、これまで「場所」や「経験」に基づいて行われていたプランニングが、データによって裏付けられた「人」中心のアプローチへと移り変わりつつあります。
LIVE BOARDは、全国6万以上のデジタルビジョンネットワークと独自のデータ基盤を活かし、OOHの価値を新しい形で再定義しています。リアルな人流データや接触データに基づくプランニングを通じて、広告主にとって透明性が高く、効果を可視化できるDOOHソリューションを展開していきます。
これからのOOHは、単なる「街中の広告」ではなく、生活者とブランドをつなぐ重要なコミュニケーションチャネルへと進化していきます。LIVE BOARDは、データとテクノロジーの力でその変革をリードし、より豊かな広告体験と持続的な市場成長の実現を目指します。
(文:三谷 碧)
